＊ 喫煙者・ペットはおりません。 ハリーポッターの洋書には様々な種類があるが、こちらは原作者J.K.Rowlingが著した原著UK版を、名優Stephen Fryがその全てを朗読したものである。US版のJim Daleによる朗読とは異なるのでご注意願いたい。 わたしは英国版・米国版いずれのaudiobookも所有していたが、個人的にはこちらのUK版が自分の好みにあっていたように思う。 もちろん英国版・米国版のいずれも英語で書かれてはいるものの、実は本文中で使われている単語には少し差異がある。もし読み比べ・聴き比べの機会があれば、両者を比較するのも面白いだろう。 ＊ 例 : 第1作目「ハリーポッターと賢者の石」 ◾︎ UK版 Harry Potter and the Philosopher's Stone ◾︎ US版 Harry Potter and the Sorcerer's Stone また「オーディオブック」には、「映画」とは異なる良さが詰まっていることも改めて強調しておきたい。 ロード・オブ・ザ・リングなどを観ていただくと分かるが、その時間的制約から、映像化される際には原作の様々な箇所が割愛されてしまう。つまり、カットされるシーンがいわば"必要悪"として生じざるを得ず、残念ながらハリーポッターの映画もその例に漏れない。 （もちろん映画そのものを否定している訳ではなく、映画がとても面白いことは言うまでもない。） しかしこのオーディオブックでは、原作を一言一句、文字どおり漏らすことなくプロの俳優が読み、演じきってくれるのだ。それもシリーズの全巻を。 閑話休題。 思い起こせば、私がハリーポッターの原書を読み始めたのは、恥ずかしながら、高校生のとき日々の勉強から逃げる口実としてだった。だが、それこそが思いがけず自信につながったのだ。「自分にだって、英語で本を読むことができるのだ」と。 そのことを思い出すと、楽しみながら英語に触れる機会を与えてくれたこの作品の存在に、いま改めて心からの感謝を送りたい。 そして、この作品が再びどなたかのお役に立ってくれることに想いを馳せつつ、大切にしてくださる方の許へと旅立っていくことを願ってやまない。 ＊ CDの総数は103枚 ＊ 特典CD（作者と朗読者の対談を収録）付属 ＊ 総朗読時間は約125時間